ランエボの基礎知識

三菱自動車工業が生産、販売するランサーエボリューション(通称ランエボ)はランサーをベースに、2000ccハイパワーターボエンジンを搭載したスポーツモデルで、GSRとRSの2グレードで展開されている。 
GSRは公道走行を前提に快適装備を備えている。RSは競技用ベースモデル(VII及びワゴンではオートマチックのGT-A、IXではGTを追加でラインナップ)である。現行のランサーエボリューションは世界ラリー選手権 (World Rally Championship, 通称:WRC) との関係が次第に希薄化しているものの、他のモータースポーツカテゴリーではその存在感は今だ健在である。
また、三菱自動車工業としては、VIIIからは海外市場に正式に輸出が開始されるなど、国内外におけるイメージリーダーとして位置付けられている。尚、ランサーエボリューションのモデルを識別するためにエボU、エボV等と呼ばれることもある。1992年9月発売された、通称エボIから始まり、2007年4月26日に発表、同年10月1日発売されたモデル、通称エボXとラインアップされている。

ランエボのチューニング

ランサーエボリューションはチューニング界でも人気が有るモデルの一つである。インプレッサWRX STIやスカイラインGT-Rのように既にメーカーチューンドされた車だからである。
軽量、コンパクト、ハイパワー4WDという基本コンポネートの高さが活き、テクニカルコースを中心にスーパーラップで大活躍している。特に筑波サーキットではHKS、サイバーエボ、JUN AutoMechanicの各チューニングマシンが歴代レコード記録を樹立している。
またハイパワー4WDなので、ドラッグレースにもよく使われている。しかしながら、フロント左右のドライブシャフトの長さが異なるのが原因で、スタート直後にトルクステアが発生する難点がある。
また、ウィークポイントとしては、夏場での走行及び競技等で激しい走行をした場合に、油温・水温が激しく上昇する為、ラジエーター等を早めに社外品に変えた方が望ましいだろう。ただし、オイルクーラーは初代エボI-IIIで9段から始まり、進化する度に容量UPが図られ、エボVIIIMRとIXでは13段になっており社外品並の容量を持つまでになった。

ランエボ、国内外反響

ランエボは、WRCでの知名度もあり海外でも高い人気を持つ車だ。特に右ハンドルの国であるイギリス・オーストラリア・ニュージーランド・マレーシア・シンガポール・香港などには、日本で使用されてきた中古のランエボが並行輸出されるケースが多くある。
これは、日本国内より国外の方が圧倒的に高値で取り引きされるためで、特に関税が高いシンガポールなどでは日本での新車価格が1台約350万円のところ、1台約1000万円で取引されるとも言われるほどだ。
また、WRCでの常連であるシトロエン、プジョーも、自社の市販車に四輪駆動車を持たない関係から、ラリーステージの下見に行く際の車としてランエボを使用している。映画やドラマ、はたまたプレイステーション等のゲーム界でも頻繁に登場する人気スポーツモデルなのである。

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